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[その他]  AIがオンライン投稿から食品の安全性を検出する
2021.1.28 , EurekAlert より:   記事の難易度 3
  

テキストマイニングによって、オンラン投稿から食品の安全性を検出する新たな方法を開発した、という米国サンディエゴ州立大学からの研究報告。

米国疾病対策センター(CDC)によると、米国では毎年推定4,800万件の食中毒が発生しており、約128,000人が入院し3,000人が死亡している。食中毒の症例の80%は原因不明であり、消費者にどれが危険な食品かを知らせることができないという。

サンディエゴ州立大学のデビッド・ゴールバーグ助教授は、危険な食品のトレーサビリティとコミュニケーションを改善したいと考えた。彼の研究チームは、ウェブサイトに投稿された消費者のコメントを利用して、食品関連疾患に関連する製品を特定する新たな食品安全監視システム(FSMS)を提案した。

研究チームは、テキストマイニングと呼ばれるAIテクノロジーを利用して、Amazon.comと、消費者が食中毒の事例を他の人に警告するサイトであるIWasPoisoned.comの2つのWebサイトからのコメントとレビューを分析した。データベースは、2000年から2018年の間に購入された「食料品と缶詰」アイテムの11,190件のランダムに選択されたAmazonレビューと、IWasPoisoned.comに投稿された食品の8,596件のレビューで構成されていた。これらの2つのデータセットを用いてテキストマイニングツールをテストした後、研究チームはさらに440万件のAmazonレビューを分析した。

コンピューターは、「病気」、「嘔吐」、「下痢」、「発熱」、「吐き気」などの食中毒に関連する単語を認識するようにプログラムされていた。これにより、特定のブランドのプロテインバー、ハーブティー、プロテインパウダーを含むフラグ付き製品のリストが作成された。コンピューターによってフラグが立てられた製品の2つは、すでにリコールされていたという。

監視システムの重要な最終ステップは、21人の食品安全専門家のパネルによるマニュアル(手動)レビューだった。彼らの仕事は、製品のリスクレベルを検証し、メーカーの修復戦略を提案することだった。たとえば、アレルギー反応の場合、専門家は代替成分を調査するか、消費者への警告を含めるように製品パッケージを修正することを勧めるといった具合であった。

将来的には、ゴールドバーグ助教授は、消費者がオンラインで買い物をしているときに食品のリスクを警告する方法を作成したいと考えているという。Amazonのレビュー担当者は、商品に星評価を付けたりコメントを投稿したりできるが、健康上のリスクを探してそれらのレビューを分類するのは難しく時間がかかる。

「画面に表示されるパネルがあれば、消費者としてより多くの情報を得て、最終的にはより安全に感じるかもしれない購入決定を下すことができるだろう」とゴールドバーグ助教授は語っている。

出典は『リスク分析』。 (論文要旨)      
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