2021.1.27
, EurekAlert より:
レギュラーコーヒーは、カフェイン抜きのコーヒーと比較して、睡眠不足の人の注意力と認知機能の低下を抑える働きが一時的にはあるようだ、というスイス・チューリッヒ大学などからの研究報告。
研究チームは、神経系におけるカフェイン作用の主要標的であるアデノシン受容体遺伝子ADORA2Aのホモ接合C対立遺伝子保有者を対象に、二重盲検法によって、12名にはレギュラーコーヒー(カフェイン300mg)を、14名にはカフェイン抜きコーヒーを昼間に摂取してもらった。参加者はこの間、5日間にわたって、夜間睡眠を1日5時間に制限された。
その結果、カフェイン抜きのコーヒー摂取者と比較して、レギュラーコーヒー摂取者は、3-4日目までは、注意力が高まり認知機能の低下が抑えられたが、5日目には両群の差は見られなかったという。
「我々の研究結果は、適度なコーヒー摂取が数日間の睡眠不足の影響を軽減できることを示唆しているが、これは長期的にはぐっすり眠ることの代わりになるものではない」と共同研究者で独航空宇宙センターのデニス・ランゲ博士はコメントしている。
出典は『神経-精神薬理学及び生物精神医学の進歩』。 (論文要旨)
|