2020.6.29
, EurekAlert より: 
法的に義務付けられた休憩を取ることに罪悪感を感じる理由が明らかになった、という英国スタフォードシャー大学からの研究報告。
「法的に必要な昼休みの最短時間は20分であるが、全国的に多くの人が休憩を取らない傾向がある。調査では、66-82%の労働者が常に休憩を取らないことが報告されている」と筆頭研究者のマイク・オリバー博士は語っている。
休憩を確実にとる最良の方法のひとつは、一緒に休憩を取る同僚か上司が近くにいることだという。そのため、現在のロックダウン中に自宅で働いている人は、さらに休憩を取ることが困難になっているのではないか、とオリバー博士は推測している。
研究チームは、大企業でさまざまな勤続年数のオフィスワーカーに彼らの昼休みの習慣について聞いた結果、つぎの5つの傾向が明らかになったという。
1.人々の行動は種々の因子に依存しており、単純に休む人と休まない人が存在しているわけではない 2.仕事と対人関係の影響がある。もし同僚が昼休みを取るなら、あなたも取る可能性が高く、逆もまた真である 3.本当に忙しくて、休みたくても仕事優先になることがある 4.矛盾した感情。多くの労働者が昼休みに不安と罪悪感を感じているが、そうでない人もいる 5.休憩時間にデスクに残っていればチャンスが来るかもしれない
「この論文では、休憩を取ることと、他人や自分の物理的環境との複雑な関係を明らかにしている。ある者は一日の真ん中で休憩を取ることの重要性を認識していたが、別の者は、デスクで昼食を摂りながらメールの返事を書くといった軽い作業をすることで、実質的に休憩したことになると考えていた」とオリバー博士は語っている。
「人々が座って仕事に費やす時間が長く、運動しないことへの懸念が増加しており、従って本当に重要なのは、休憩より仕事を優先するということではなくて、彼らの健康をどうするかということである」とオリバー博士は付け加えた。
出典は『心理学と健康』。 (論文要旨)
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