2020.6.11
, EurekAlert より:
米国消化器病学会(AGA)の新しいガイドラインは、プロバイオティクスを消化器疾患の治療に使うことを支持するエビデンスが大きく欠如していることを発見した。有効なのは3つの臨床シナリオだけだったという。
ガイドラインが特定のプロバイオティクスの使用を支持する3つの設定は以下の通り。
(1)抗生物質を服用している成人・小児におけるクロストリディオイデス・ディフィシル(C. difficile)の感染予防 (2)早産児、低出生体重児における新生児壊死性腸炎の防止 (3)回腸嚢炎の管理
クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(IBS)、C. difficile感染についてプロバイオティクスの使用を推奨するためのエビデンスは十分でなかったという。小児の急性感染性についてもAGAはプロバイティクスを使うことを推奨していない。
「クローン病、潰瘍性大腸炎、IBSのためにプロバイティクスを摂取している患者は中止を考えるべきである」とガイドライン策定委員長で米国ミシガン大学ののグレース・スーは語っている。「費用がかかるが有効であるというエビデンスと有害でないというエビデンスが十分でない。医師に相談すべきだろう」
出典は『胃腸病学』。 (論文要旨)
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