2020.6.5
, EurekAlert より:
妊娠後期にあってストレスがかかった母親に有益な細菌を与えることは、子供の自閉症様症候群のリスクを下げる効果があるかもしれない、という動物実験の結果報告。米国コロラド大学の研究。
先行研究で、ストレスを負荷されたラットに早産の予防に投与されるテルブタリンを投与すると、子供に自閉症様症状がみられたという。
今回研究チームは、ラットにストレスを負荷し、ヒトの妊娠後期に相当する時期にテルブタリンを投与したが、あるグループでは、マイコバクテリウム・バッカエと呼ばれる細菌の加熱殺菌製剤の注射も行われた。
その結果、テルブタリンを投与されたラットの子供は、自閉症様行動を示したが、M.バッカエを同時投与したラットの子供にはみられなかったという。
「M.バッカエの注射は、自閉症スペクトラム障害のような症状にある程度の保護を提供するように思われる」と筆頭研究者のザカリア・スミス博士はコメントしている。
出典は『脳、行動、そして免疫』。 (論文要旨)
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