2020.5.25
, EurekAlert より:
徒歩、自転車または電車で通勤する人は、自動車で通勤する人に比べて、早死や疾患のリスクが低いようだ、という英国インペリアルカレッジロンドンなどからの研究報告。
この知見は、イングランドとウェールズの30万人以上の通勤者のデータから得られたものだ。研究チームは、本研究が、ロックダウン後に歩行者と自転車が増えれば、心疾患とがんによる死亡が減少することを示唆していると述べている。
『ランセット惑星保健』誌に発表されたこの研究は、1991年から2016年まで25年にわたって同じ人々を追跡した国勢調査に基づいている。
自動車通勤者と比較して、自転車通勤者は、早死リスクが20%低く、心血管系疾患(心筋梗塞と脳卒中を含む)による死亡リスクが24%低く、がんによる死亡リスクが16%、がんと診断されるリスクが11%低かったという。
同様に、歩行通勤者は、がんと診断されるリスクが7%低かった。研究チームによると、歩行通勤と他のアウトカムとの関連はあまりはっきりしなかったという。
電車通勤者は、自動車通勤者と比較して、早死リスクが10%、心血管系疾患による死亡リスクが20%、がんと診断されるリスクが12%低かった。
「多くの人々がCOVID-19ロックダウンの解除と共に職場に復帰し始めている。通勤形態を見直すいい機会だと思う」と主任研究者のリチャード・パターソン博士はコメントしている。
出典は『ランセット惑星保健』。 (論文要旨)
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