2020.5.13
, EurekAlert より:
ベリー、リンゴ、茶などのフラボノイドの豊富な食品の摂取が少ない高齢者は、多い高齢者に比べて、2-4倍アルツハイマー病を発症するリスクが高いかもしれない、という米国農務省人類栄養研究センターからの研究報告。
研究チームは、米国の大規模疫学研究であるフラミンガム心臓研究子孫コホートのデータを解析した。
2,801名(平均年齢59.1歳、52%が女性)を平均19.7年追跡調査した結果、193件のアルツハイマー病とその関連認知疾患(ADRD)事象が発生した。うち158件がアルツハイマー病だった。
種々の関連因子と食事因子で調整後、フラボノイド摂取量で4群に分けると、最も高かった群は、最も少なかった群に比べて、ADRDのリスクが46%低かったという。
同様にアントシアニンの摂取量が最も高かった群は、最も低かった群に比べて、ADRDのリスクが76%低かった。フラボノイドポリマーの場合には、42%低かった。
アルツハイマー病のみに限っても結果は同様であったという。
「現在のところ、アルツハイマー病の治療に利用できる有効な薬物は存在しないので、健康的な食事を通じて病気を予防することは重要であろう」と主任研究者のポール・ジャック博士はコメントしている。
出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)
|