2020.5.1
, EurekAlert より:
植物性食品、特に豆類には、腸の不快症状を惹起するFODMAPが多く含まれるが、フィンランドVTT技術研究センターの研究チームは、酵素を用いて豆食品中のFODMAPを除去することに成功したと発表した。
研究チームは、2つの主要なFODMAP化合物であるガラクタンとフルクタンに焦点を当てた。ガラクタンは豆類に豊富に、フルクタンは穀類に豊富に含まれる。実験では、ソラマメとエンドウのたんぱく質濃縮物、そしてライ麦粉、グラハム粉、小麦粉からのFODMAPの除去を検証した。
その結果は、良好で、酵素処理によって、これらの植物性食品にはきわめて少量のFODMAPしか残らなかったという。
研究チームはさらに、この酵素処理を食品加工の工程に組み込むことを試み、種々の状況における食品加工にも酵素処理を組み込めることを証明した。
「現在、低FODMAP食に適した豆類ベースの食品は市場にないので、これは極めて興味深い情報となるだろう」と筆頭研究者のアンティ・ナイソラ主任研究員はコメントしている。
出典は『食品科学技術の動向』。 (論文要旨)
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