2020.2.28
, EurekAlert より:
父母がどもに積極的に勧めることで、未就学児の野菜・果物の摂取量が増えるようだ。家庭の食環境と親が、3-5歳児の食習慣にどう影響するかを東フィンランド大学が調査した。
ヨーロッパに限らず、子どもたちの野菜・果物摂取量は十分とはいえない。健康的で栄養的価値の高いこれらの食品を子どもたちが少しでも多く食べるにはどうしたらよいのか、多くの国の課題となっている。
研究チームは、フィンランド国内の幼稚園児114人とその親たち100人を対象に、野菜・果物の摂取量と家庭内の食環境を調査した。なお、その際に野菜においては生/加熱を区別し、果物ではベリー類(いちごやブルーベリーなど)とそれ以外の果物に分けて分析することとした。
その結果、ある程度までは野菜の摂取量がベリー類やその他の果物の消費とは異なる要因によって影響を受けることを発見した。母親の働きかけは、生/加熱野菜両方の摂取量、ベリー類やその他の果物の摂取量に同様に関連していた。一方、父親の働きかけは加熱野菜の摂取量に最も強く関連した。
「このことは、子どもに野菜を食べるよう諭すのは、母親が独りでやるべきではないことを示しています」と研究者のカーコネン氏は述べ、両親がポジティブに勧めることが重要で、子どもの励みになるとしている。
また今回、子どもに野菜を食べることを勧めるのに最も大事な食事は夕食時であることが示された。今回参加した家族はそれぞれ、揃って夕食を摂ることが多かったのだが、子どもの食事の選択や嗜好の形成においては両親の影響が大きいことが強調される結果となった。さらに、果物についても野菜同様、夕食時が最も重要な機会であることもわかったという。
出典は『食物の質と好み』。 (論文要旨)
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