2020.2.6
, EurekAlert より:
ハイリスクの高齢者集団において、2年間のクルミの摂取が認知機能の低下を遅くするようだ、という米国ロマリンダ大学からの研究報告。
『クルミと健康的な加齢』研究は、スペイン・バルセロナとカリフォルニア・ロマリンダの2センターで実施されたランダム化対照臨床試験であり、認知機能に問題がない高齢者における2年間にわたるクルミ摂取が認知機能に及ぼす影響を検証するものだった。
研究チームは、63-79歳の自立して生活している高齢者708名(68%が女性)を対象に、1日30-60g(最大15%エネルギー)のクルミを含んだ食事またはクルミを含まない対照食にランダムに振り分けた。バルセロナ参加者は、喫煙者が多く、学歴、神経心理学スコアの低い者が多かった。2年後に、認知機能検査を実施した。バルセロナの参加者には脳MRIも繰り返し実施した。
636名が試験を完了した。全体的な認知機能には変化がみられなかったが、バルセロナの参加者には、有意な変化がみられたという。
研究チームは、より多く喫煙した神経心理学スコアの低い高齢者により大きな影響を及ぼしたようだ、と述べている。
「これらの励ましになるが決定的ではない結果は、今後の研究を必要とする。特に障害のより多い集団におけるより長期の摂取に期待が持てるだろう」と研究チームは結論付けている。
出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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