2020.2.4
, EurekAlert より:
職場に自転車で通勤する人々は死亡リスクが低いかもしれない、というニュージーランド・オタゴ大学などからの研究報告。
研究チームは、『ニュージーランド国勢調査死亡率研究』のデータを使用した。これは国勢調査と死亡記録をリンクさせたもので、1006年、2001年、2006年の国勢調査の対象者を3-5年間追跡調査した。国勢調査の質問事項のひとつに、国勢調査の時点における職場への主要な交通手段をひとつ挙げよ、というものが含まれていた。
ニュージーランド人350万人のデータを解析した結果、研究チームは、80%以上の人々が自動車で職場に行ったことを発見した。5%が徒歩、3%が自転車だった。
「交通手段には男女差が存在し、女性の自転車通勤者は2%だったが、男性のそれは4%だった。けれども女性の徒歩通勤者は7%おり、男性は5%だった」と研究者は述べている。
種々の社会人口統計学的因子を調整したモデルで全死因による死亡リスクを解析した結果、自転車通勤者は、自動車通勤者に比べて、リスクが13%低かったという。歩行通勤者と公共交通通勤者にはリスクの低下は認められなかった。
「徒歩による通勤には、心血管疾患、糖尿病の予防など、死亡率の低下以外のメリットがある。公共交通機関を利用すると炭素排出量を減らすことができる」と主任研究者のキャロライン・ショウ博士はコメントしている。
出典は『国際疫学雑誌』。 (論文要旨)
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