2020.1.17
, EurekAlert より:
1カ月間、母親がスカーフやハーネスなどで1日中低出生体重児の赤ちゃんを抱っこすると、生存の可能性が大幅に上昇するようだ、というノルウェー、ベルゲン大学からの報告。
研究では、低出生体重児約8400名を、2015年から2018年までフォローアップし、カンガルーマザーケアが低出生体重児に与える影響を調査した。2群に無作為に分け、介入群ではカンガルーマザーケア、対照群では通常のケアとした。介入は、出生後1カ月間、出来る限り11時間以上、カンガルーマザーケアとして、スカーフやハーネスを利用し、新生児の身体をしっかりと抱っこした。
結果は、カンガルーマザーケアは、新生児と乳児の生存率を大幅に改善したという。介入群では、28日間で、73人の乳児が死亡、対照群では90人が死亡した。介入群では、180日間で、158人の乳児が死亡、対照群では184人が死亡した。
低所得・中所得の国においては、出生地に関係なく、低出生体重で生まれた全ての赤ちゃんに対するカンガルーケアの取組みは、新生児と乳児の死亡率を大幅に減らす可能性があるという。
「カンガルーマザーケアは、生存率を、新生児期で30%、出生後6カ月で25%増加させることがわかた。30%もの死亡率を低下さげる健康介入はほとんどない」とハルボア・ソメメアフェルト氏は述べている。
出典は『ランセット』。 (論文要旨)
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