2020.1.16
, EurekAlert より:
2型糖尿病患者を観察することで、脂肪が肝臓から膵臓に溢れ出し、慢性状態を引き起こすことを発見したという。英国ニューカッスル大学の報告。
この研究では、以前2型糖尿病を患っていたが栄養指導を受けることで体重を減らし、正常値へと回復した英国タインサイドの人々を対象としている。大半は2年間の研究期間中、非糖尿病状態が維持されたが、少数のグループが再び体重が増加し、2型糖尿病を再発した。
ロイ・テイラー教授ら研究チームは、高度なスキャン技術と血液モニタリングで、体内での脂肪の過剰流出は2型糖尿病を引き起こす恐れがあることを明らかにした。
皮下で脂肪を蓄えられない場合、脂肪は肝臓内に保存され、膵臓を含む体の他の部分に溢れる。これにより、膵臓が「詰まり」、本来正常に作用すべきインスリンが分泌されない状態になる。これが2型糖尿病の原因になるという。
テイラー教授によるこの研究は、彼の仮説であるツインサイクル説―2型糖尿病は現実として肝臓と膵臓の両方に存在する過剰な脂肪によって引き起こされ、このプロセスは可逆的である―を裏付けるものであるという。
出典は『細胞代謝作用』。 (論文要旨)
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