2020.1.6
, EurekAlert より:
性とジェンダーについて考えることは、科学者が研究を改善するのに役立つだろう、と記事は主張している。
『ネイチャー』誌の150周年記念特別版で5人の専門家は、これらの要因はあまりにも頻繁に無視されると述べている。
彼らは、性(女性、男性、または間性/両性具有者を区別する生物学的属性)とジェンダー(個人が社会で識別する方法に影響を与える心理的、社会的、文化的要因)を組み込むことで、実験を改善し、バイアスを減らし、発見と革新の機会を作り出すことができると言う。
記事は、性とジェンダーを含めることで種々の現象の理解が進む事例を数多く紹介している。
例えば、自動車の衝突試験は、オリジナルでは男性の骨格を模したダミー人形が使われていたが、米国の女性ドライバーは、男性に比べて重度の傷害を受傷する機会が47%高いことが研究から明らかになったという。
「我々は、免疫細胞が、XXまたはXY染色体補体あるいは異なる濃度の性ホルモンに依存して異なる機能を発揮することを知っている。これは抗体治療と新がん免疫治療に重要な含意を持つだろう。いずれ、男性と女性は同じ病気に全く異なる治療を受けるようになるかもしれない。患者は、医師にその治療が男女に同じように有効であるか聞くようになるだろう」と筆頭著者でカナダ健康研究所のカーラ・タネンバウム博士は語っている。
出典は『ネイチャー』。 (論文要旨)
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