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[子供]  アレルギー性食品の早期導入は乳児の食物アレルギーを予防するかも
2019.12.24 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

特定の食品を離乳早期に子どもに与えることは、食品アレルギーの発症を予防するかもしれないという、英国のロンドン大学キングスカレッジとロンドン大学セントジョージカレッジからの研究報告。

卵やピーナッツなどのアレルギーを発症する食品を、早期に食べさせることが、子供の特定の食品アレルギーの発症の予防に効果的であるようだ、という研究報告。

研究チームは、英国とウェールズで生後3か月の乳児1300人以上を2つのグループに分けた。1つのグループは、早期導入群(EIG)として、生後3か月から6つのアレルギー食品(ピーナッツ、卵を含む)を母乳と一緒に与えた。もう一つのグループは、標準導入群(SIG)として、6ヶ月間の母乳育児を行い、その後食品を与えた。

その結果、以下のことが明らかとなった。
・研究開始時に、食品感作のあった子供のうち、SIG群では34.2%、EIG群では19.2%が食物アレルギーを発症した。
・研究開始時に、ピーナッツに感作されていた子供のうち、SIG群では33.3%、EIG群では14.3%がアレルギーを発症した。
・研究開始時に、卵に感作されていた子供のうち、SIG群では48.7%、EIG群では20.0%がアレルギーを発症した。
・食品の早期導入は、食物アレルギーの高リスクでない子供ではアレルギーのリスクを高めなかった。
・研究開始時に感作されていなかった子供では両グループのアレルギー発症率には差がなかった。

EIG群では、早期導入食品のプロトコルを達成した割合は42%であったが、結果の違いは明らかであった。この達成率の低さは、母親の高齢、人種、生活の質が低いことと関連していた。

「これら結果は、子どものアレルギーに関する離乳食の推奨や、新しいガイドラインの開発に有効である。もし、早期にアレルギー源となる食品を与えることが推奨されるなら、私たちは、支援が必要な集団のデータを提供できる」

「EAT研究は、解析途中であり、特定のアレルギー食品を早期に与えることに関する研究を行うことで、食物アレルギーの発症の予防に役立てられることを願っている」と主任研究員であるキングスカレッジのギデオン・ラック教授は述べている。

「アレルギーとなる食品を早期に与えると、ピーナッツや卵アレルギーの発症率が有意に少なかった。私たちの研究は、アレルギー食品を早期に与えることが、アレルギーの発症を抑える上で重要な役割を果たす可能性を示した」と共同主任研究者でセントジョージのマイケル・パーキン博士は述べている。

出典は『アレルギー・臨床免疫学雑誌』。 (論文要旨)      
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