2019.11.26
, EurekAlert より:
過度の運動トレーニングは身体を疲れさせるが、意思決定に重要な脳の一部の活動も低下するようだ、という仏サルペトリエール病院からの研究報告。アスリートはより衝動的に行動し、達成に時間のかかる大きな報酬よりも即時の報酬を選択するようになったという。
研究チームは、平均35歳の持久力のある男性アスリートを2群に分け、3週間にわたって、1群には通常のトレーニングを続けるように、別の1群にはトレーニングを40%増やすように要請した。対象者は、主観的疲労を聞かれ、ると共に、行動検査と機能的磁気共鳴画像装置による脳の検査を受けた。
その結果、運動トレーニングの過負荷はアスリートの疲労感を増すことが示された。また経済的な選択への影響を評価したところ、より衝動的に行動するようになった。実行制御に重要な脳の領域である外側前頭前野の活性化の低下がみられたという。
持久的スポーツは一般的に健康に良いが、やり過ぎは脳に悪影響を与える可能性があるようだ、と研究チームは結論付けた。
出典は『最新生物学』。 (論文要旨)
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