2019.11.15
, EurekAlert より:
子供のBMI、母親のBMI、母親の教育レベルという3つのシンプルな要因で、思春期までに過体重になるか、肥満になるかの発症予測ができるようだ、というフィンランド、トゥルク大学等からの報告。
今回の研究では、母乳育児の期間、野外活動の量など、25種類の臨床指標の組合せが過体重・肥満問題、解消を予測するかを検討したという。対象者は、オーストラリアの子供の縦断的研究から、出生時に参加した3,469人(2-3歳)、幼稚園から参加した3,276名(4-5歳)である。子供の身長と体重、肥満関連臨床指標は2年毎に測定した。過体重、肥満は、10-11歳、14-15歳時、国際肥満タスクフォースのカットポイントの定義に従った。
結果は、子供が6-7歳の時のBMIが1単位高くなる毎に、14-15歳時に過体重、肥満等の体重問題を発症するリスクが3倍になり、体格問題の解消の可能性が約半分になったという。同様に、子供が6-7歳の時の母親のBMIが1単位増加する毎に、14-15歳時の過体重、肥満等の体重問題が発症するリスクが5%増加し、体格問題の解消の可能性が約10%減少した。また、母親の教育歴が大学卒業であると、過体重か肥満である可能性が低く、肥満問題を解消する可能性が高かった。
「 14-15歳で過体重、肥満である有病率は、6-7歳で3つのリスク因子のいずれも該当しない子供では13%だったのに対し、すべてのリスク要因をもっている者では71%であった。3つの要因の特定により、臨床医は、どの子供が過体重の発症および解消するかを予測するのに役立つ可能性がある」とケイト・リセット博士は述べている。
出典は『国際肥満学雑誌』。 (論文要旨)
|
|