2019.11.13
, EurekAlert より:
健康問題に関連した調査研究においては、しばしば客観的なデータでなく自己申告のデータが使われる。しかし、国や年齢によっては、自己申告のデータの信頼性はかなり低いことがあるようだ。豪州国際応用システム分析研究所の報告。
研究チームは、欧州19か国から50歳以上の10万人を超える個人のデータを用い、各集団における自己申告のデータの信頼性を検証されたデータと比較検討した。それは例えば、起立時の困難についてインタビューと、実際の立ち上がり動作の観察、あるいは認知機能についてのインタビューと、記憶試験の結果などであった。
その結果、国、年齢層によって、自己申告のデータと客観データには大きな違いがみられることが明らかになったという。例えば、イタリアの調査では、起立困難と答えたのは19.4%だけだったが、実際に困難だった者が24.1%観察された。特に南欧諸国のデータで食い違いが多かった。
年齢層でみると、正確な回答をした者は50-54歳では85.5%だったが、90-94歳では65.6%に過ぎなかった。
「高学歴の人のほうがそうでない人よりも正確に自分の健康状態を把握しているようだ」と研究者はコメントしている。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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