2019.11.5
, EurekAlert より:
我々は誰しも勤めがある週日の睡眠は少し短めであるようだが、それは食後の満腹感を減らし食品中の脂質の代謝を変えるようだ、という米国ワシントン大学からの研究報告。
睡眠が妨げられると有害な代謝影響につながることが知られている。オルフュ・ブクストン教授ら研究チームは、長期にわたる睡眠制限が、人々を肥満と糖尿病の高リスクに導くことを証明した。これまでの研究ではグルコース代謝に焦点が当てられることが多かったが、教授らは脂質代謝に着目したという。
研究チームは、20代の健康な男性15人を対象に「十夜研究」を実施した。参加者は、連続4日間5時間以上寝ないで過ごした翌日、高脂肪食を摂取して、食後高脂血症に対する影響が調べられた。さらに、10時間の睡眠が睡眠不足の解消になるかどうかを調べた。
その結果、食後の高中性脂肪血症は、睡眠不足によって抑制されることが明らかになった。10時間の回復睡眠によって、食後中性脂肪は以前の状態に戻ったという。
睡眠不足は、非エステル化脂肪酸(NEFA)を低下させ、回復睡眠後にも低下したままだった。睡眠不足はまた、自己申告の満腹感も低下させた。食後インターロイキン-6も低下した。
4日間の連続5時間睡眠は、食後高脂血症を減じるが、一晩の十分な睡眠によって中性脂肪代謝は回復可能なようである、と研究チームは結論付けた。
出典は『脂質研究雑誌』。 (論文要旨)
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