2019.10.25
, EurekAlert より:
45歳の歩行速度、特に全力で「歩行」(走らずに)したときのそれは、脳と身体の加齢の指標として使える可能性があるようだ、という米国デューク大学からの研究報告。
研究チームによれば、歩行が遅い人は、19の指標で「加齢が加速」していることが示されたという。肺、歯、免疫系が、より速く歩ける人に比べて悪化している傾向が高かったという。
「実際ショックだったのは彼らが45歳だったということだ。そういう測定をするような年齢ではない」と筆頭研究者のライン・ラスムッセン博士は語っている。
同様にショックだったのは、幼いころの神経認知学的検査が、彼らが遅い歩行者になることを予言していたことであるという。3歳の時点で、彼らのIQ、言語理解、フラストレーション耐性、運動スキル、感情コントロールのスコアが、45歳時の歩行速度の予測因子になっていたのである。
研究チームは、ニュージーランドのダニーデンである年に生まれた千人近い人々の長期縦断データを解析した。今回の解析では、45歳になった904名が検査された。
MRI検査では、遅い歩行者は脳容積が小さい傾向、平均皮質厚の減少、脳表面積の減少、白質「超強度」の発生率の高い傾向が見られた。脳は明らかにいくぶん加齢が進んでいるようだったという。
出典は『JAMAネットワークオープン』。 (論文要旨)
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