2019.10.18
, EurekAlert より:
醗酵性炭水化物が少ない食事は、炎症性腸疾患(IBD)に苦しむ患者のある種の腸症状と健康関連のQOLを改善するようだ、という英国キングスコレッジロンドンからの研究報告。
研究チームは、醗酵性のオリゴ糖、二糖、単糖、ポリオール(FODMAP)が少ない食事のIBD患者への効果を検証した。
52名のIBD患者を対象に、ランダムに2群に分け、一方は小麦、乳製品、タマネギ、ニンニクなどを制限した低FODMAP群、もう一方は、通常のFODMAP群(対照群)とした。
4週間介入後、低FODMAP食群は、膨満感、鼓腸などの腸症状が、対照群に比べて、52%低下し、腸症状の重症度も大きく下がり、健康関連の生活の質(QOL)スコアも改善されたという。
「低FODMAPダイエットは過敏性腸症候群(IBS)の患者に効果的であることがわかっているが、本研究は一般的な腸症状の軽減に効果があることを示す最初のランダム化試験である。寛解期にあるIBD患者の健康関連の生活の質が向上するようだ」と筆頭研究者のセリーナ・コックス博士は語っている。
出典は『胃腸病学』。 (論文要旨)
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