2019.10.10
, EurekAlert より:
カフェテリアのメニューで、ベジタリアンオプションを4分の1から2分の1に増やすと、全体の売り上げを減らすことなく肉の購入が40-80%減少した、という英国ケンブリッジ大学からの研究報告。
今回の研究には観察的な部分と実験的な部分の両方が含まれているという。観察的な部分は、2017年に2つのカレッジにおける週日のランチとディナーの食事選択データが用いられた。
食事はクレジット機能を持つ大学カードで支払われるため、研究チームは匿名化された個人の食事ごとの購入データを追跡することが可能であった。
データセットには、86,932件の温かい食事(サラダとサンドイッチを除く)と2,140回のディナーが含まれた。メニューは日によって異なり、ベジタリアンオプションがない日から最大75%がベジタリアンオプションである日までばらつきがあった。
「本研究がエキサイティングなことのひとつは、個人のディナーの選択に関する情報のスケールである」と共同研究者のアンドリュー・バルムフォード教授は語っている。「それで我々は、リバウンド効果を検証することができた。顧客が、昼食を少なく食べたのを補って夜により多く食べるのである。我々はこれに関するエビデンスはほとんどないことを発見した。」
ベジタリアンオプションが倍増(選択肢が4分の1から2分の1に増える)すると、ベジタリアンオプションの売り上げが1番目のカレッジでは62%、2番目のカレッジでは79%上昇した。
3番目のカレッジの仕出し業者は研究チームと協力して、2017年の秋学期に実験を行った。ランチタイムのメニューを隔週で、ベジタリアンオプション1品(対照群)と2品(実験群)に変えたのである。ベジタリアンオプションが倍増したことで、ベジタリアンオプションの売り上げは41%上昇した。
夏学期のデータから、研究チームは121人の定期利用者のデータを解析した結果、ベジタリアンオプションの相対的な可用性を変更すると、通常より多くの肉を食べる人に最も強い影響を与えることがわかったという。
「我々はベジタリアンオプションの相対的利用可能性の変化がより多く食べるための最も強い効果を持つことを発見した」とバルムフォード教授は語っている。
出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)
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