2019.9.9
, EurekAlert より:
高トリグリセリド血症の治療のために処方されたオメガ-3系脂肪酸は、多くの患者の血中トリグリセリド濃度を20-30%低下させる効果を有するようだ、という米国アリゾナ大学からの研究報告。
「我々は17件のランダム化プラセボ対照臨床試験をレビューした結果、利用できるどの処方薬であっても1日4gの経口摂取による治療は有効であり、コレステロール低下薬のスタチンとの併用でも安全に使用できることが明らかになった」と筆頭研究者のアン・スクラスレイ博士は語っている。
現在米国では2種類のオメガ-3系脂肪酸処方が利用可能だという。ひとつはEPAとDHAを組み合わせたもの、別のひとつはEPAのみを含むもの。両者を直接比較した試験は実施されていないため、本レビューではどちらか一方を他方より推奨することはしていない。
スクラスレイ博士は、トリグリセリドが高い人が、処方薬以外のオメガ-3系脂肪酸や魚油サプリメントで自分で治そうとするべきではないと言う。
「オメガ-3系脂肪酸を含むサプリメントはFDAによって規制されていない。高トリグリセリド血症の長期管理のために処方薬の代わりに使用すべきではない」と博士は語っている。
米国心臓協会は2017年の科学勧告で、一般集団の心臓病を予防するために、オメガ-3系脂肪酸サプリメントの臨床使用をサポートする科学的研究が不足していると指摘している。
出典は『循環器』。 (論文要旨)
|