2019.9.3
, EurekAlert より:
遺伝的素因のある子供たちの間で、5歳までのグルテン摂取量とセリアック病の発症およびセリアック病自己抗体の発現には関連がみられるようだ、というスウェーデン・ルンド大学からの研究報告。
どれくらいのグルテン摂取がセリアック病の引き金になるかは、依然として明確ではない。本観察研究は、2004年から2010年にかけてフィンランド、ドイツ、スウェーデン、米国のセリアック病の遺伝的素因を持つ6,605名の小児を対象に実施された。食事記録から、生後6か月、9カ月、12カ月、その後5歳まで2年おきのグルテン摂取量が推定された。
対象者の18%がセリアック病自己抗体を発現し、7%がセリアック病を発症した。どちらも罹患のピークは2-3歳だった。
研究チームは、2歳まで毎日1gのグルテン(ハーフスライスの白パン1枚)摂取を続けると、3歳時点でのセリアック病自己抗体およびセリアック病の絶対リスクがそれぞれ6%と7%高まることを発見した。
本研究の限界として、グルテン摂取量の正確さが不確かであることが挙げられる。
研究チームは、遺伝的リスクのある小児を対象として異なる量のグルテンを摂取させるランダム化臨床試験の実施を示唆している。
出典は『米国医学会誌(JAMA)』。 (論文要旨)
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