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[病気]  インドの薬草に抗糖尿病効果か
2019.8.29 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

インドの伝統的な薬草「パニール・ドディ」のエキスに抗糖尿病効果のあることが動物実験で確認された。実験では5日間の投与後、さらに5日経過すると血糖降下作用が減弱するどころかむしろ高まっていたという。シンガポール・南洋工科大学の研究。

パニール・ドディ(学名Withania coagulans)はインドの伝統医療で使用されてきた薬草だ。伝統医療者の中には、パニール・ドディが糖尿病治療の一助になると主張する者もいたものの、これまであまり科学的研究がなされてこなかった。

今回、研究者らは天然成分由来のポリマーでパニール・ドディのエキスをカプセル化することで、糖尿病マウスの血糖値を降下できることが確認された。

世間一般では「植物由来の薬は毒性が低く、副作用が少ない」と考えられる傾向があるため、慢性疾患の治療を目的とする代替医療の普及がますます進んでいる。しかし、これのような考え方は必ずしも適切ではなく、いわゆる「自然な」療法でさえも、有効性や、摂取量に関連した毒性、そして他の薬物との相互作用について慎重な検討が必須だ。それに加え科学者は、薬効成分を制御された方法によって体内に効果的に輸送する方法を見つけなければならない。

しかし、パニール・ドディなど多くの植物エキスは、有効性をもたらすのに必要とされる用量を服用しようとしても、苦くて口に合わないという問題がある。また、経口摂取されると、エキス中の有効成分はしばしば胃酸によって分解されてしまう。そこでルー氏らの研究チームは、甲殻類の殻に含まれるキトサンのナノ粒子を用いて有効成分をカプセル化し、さらに粒子をでんぷんでコーティングすることにより、小腸で吸収されるまで安全に輸送することに成功した。

なお、糖尿病マウスのうち5日間このサンプルを服用した群では、血糖値が約40%低下した。驚くべきことに、服用終了後5日経っても、服用開始前と比較して血糖は60%低下していたという。このような効果がみられたのには、今回の体内輸送システムが長期間にわたって有効成分の放出を延長することができたからなのでは、と研究者らは述べている。

出典は『ACSオメガ』。 (論文要旨)      
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