2019.8.29
, EurekAlert より:
2型糖尿病の遺伝的リスクは、多価不飽和脂肪酸の豊富な食事による予防効果に影響を及ぼさないようだ、という米国マサチューセッツ総合病院からのメタ解析。
研究チームは、1970年から2017年にかけて出版され、全ゲノム配列データと食事性脂肪の質、2型糖尿病の罹患率に関する情報が利用できる欧州系の祖先をもつ人々からなるコホート研究のデータを使用した。前向きコホートに関しては5年以上の追跡調査を実施しているものとした。2型糖尿病の遺伝的リスクに関しては68種類の多遺伝子性リスクスコアを使用した。
15件の前向きコホート研究から102,305人のデータが集まり、そのうち20,015人が、平均12年の追跡調査期間中に2型糖尿病に罹患した。
解析の結果、遺伝的リスクと食事性脂肪の質は、それぞれが独立に2型糖尿病の罹患リスクに関連しており、いわゆる個別化栄養のように、遺伝的リスクを特別に予防するような食事性脂肪はないことが示唆されたという。
遺伝的リスクには関係なく、精製でんぷんや糖分の代わりに多価不飽和脂肪酸を多く摂取することは、2型糖尿病のリスクの低下に関連しており、他方炭水化物の摂取は代謝性疾患のリスクの上昇と関連していた。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)
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