2019.8.8
, EurekAlert より:
閉経後女性において、心理社会的ストレスに関連する社会的関係の悪さは、骨量減少と関連しているようだ、という米国、アリゾナ大学からの報告。
これまでの研究では、社会心理的ストレス要因と骨折との関連は明らかにされていたが、この関連において、介在要因として、骨量減少を調査した研究はほとんどなかったという。そこで、研究者らは、心理社会的ストレスと骨密度(BMD)との関連の調査を試みたという。
研究では、女性の健康イニシアチブ(WHI)(1993年に開始された米国の健康に関する長期調査)に登録された閉経後の女性11,020人のデータを評価した。対象者は、骨密度を調査するサブスタディの一部であり、骨密度に関するデータは登録時と6年後の追跡調査時に収集された。 対象者は、登録時に社会環境に関連する心理社会的ストレスの尺度(社会的緊張、社会的支援、社会的機能)について、情報が含まれているアンケートを完了した。これらの心理社会的ストレスの3つの測定値と6年間のBMDの変化の関連を調査した。
結果は、潜在的な影響要素(年齢、教育歴、現在の健康状況、体重(BMI)、喫煙状況 、アルコール使用、ホルモン療法の使用状況、更年期の年齢、身体活動、55歳以降の骨折の歴)で調整後、社会的ストレスの高さは、6年間のBMDの低さと関連していることがわかったという。
「我々は骨量減少と関連する社会的環境に関連する特定の心理社会的ストレス要因を特定した」と筆者は述べている。
出典は『疫学と共同体保健雑誌』。 (論文要旨)
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