2019.8.6
, EurekAlert より:
病院カフェテリアで、食品に健康度を示す簡単な「交通信号」シンボルをつけることによって、病院職員の購入カロリーが減少し、食生活の変化は2年以上も持続することがわかった、という米国マサチューセッツ総合病院からの研究報告。
このプログラムでは、青信号(グリーンラベル)は最も健康的な食品、黄信号はほどほどに健康的な食品、赤信号は最も健康的でない食品とした。評価には主成分が、果物、野菜、全粒穀物なら加点、飽和脂肪なら減点というようにして計算した。
研究チームは、職員IDをもちいて平均年齢40歳の5,695名(4,057名が女性)の職員の食品購入行動を追跡した。3カ月間のベースライン調査の後、信号ラベルの導入期間(1年間)中、撤去後2年間以上も追跡調査した。
解析の結果、研究チームは、職員の青信号つき食品の購入が増加し、赤信号つき食品の購入が減少したことを発見した。
今回の研究は、新しく利用可能になった各食品レベルのカロリーデータをもちいた後ろ向き分析であり、信号表示が2年以上にわたってカロリー減少と関連付けられ、最大のカロリー減少は、赤信号つき食品の購入の低下によってもたらされたという。「したがって、職員はカロリー摂取を低下させただけでなく、カロリーの質も改善させたということだ」と筆頭研究者のアン・ソーンダイク医師は語っている。
最も頻繁にカフェテリアを利用した職員の場合、摂取カロリーの推定減少量は、体重2kgに相当するものだったという。けれども、ソーンダイク医師は「これは減量プログラムではない」ことを強調する。データは、人々が平均で、0.5-1kg体重を増やすことを示している。「今回のようなプログラムは、人々の体重維持に役立つかもしれない」とソーンダイク医師は語っている。
出典は『JAMAネットワークオープン』。 (論文要旨)
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