2019.8.5
, EurekAlert より:
月に1回以上の運動、食事、減量についてのカウンセリングを受けた糖尿病患者は、脳卒中、心筋梗塞、死亡リスクが低いかもしれない、という米国ブリガム婦人病院からの研究報告。
研究チームは、2000年から2014年にかけてブリガムおよびマサチューセッツ総合病院を受診した、血糖制御ができていないHbA1c7.0%以上の患者19,293名を対象に、生活習慣カウンセリングの受診頻度を電子カルテ中の自然言語で書かれた医師の記録から探し出して決定した。
その結果、患者の16,057名は、月1回未満の頻度でしか生活習慣カウンセリングを受けていなかった。彼らに比べて、月1回以上のカウンセリングを受けていた患者は、血糖値レベルの低下がより大きかったという(1.8%対0.7%)。またその後2年以上の心血管事象と死亡の発生確率が低かった(33%対38%)。
今回の研究は、ランダム化対照臨床試験とは異なり、臨床データをさかのぼって調べて解析したものである。先行研究のLookAHEADとして知られるランダム化臨床試験では、生活習慣介入は、糖尿病患者の心血管事象を低下させなかった。とはいえ、今回の結果は、対象人数が4倍近くあり、頻繁な生活習慣カウンセリングが血糖値低下を助けるという先行研究とも一致する結果である。そう研究チームは主張している。
出典は『糖尿病治療』。 (論文要旨)
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