2019.7.19
, EurekAlert より:
一般の信条と異なり、ソーシャルメディアとインターネットを定期的に使うことは、成人の精神衛生を改善し深刻な精神疾患を予防する助けになるようだ、という米国ミシガン州立大学からの研究報告。
コミュニケーション技術とソーシャルメディアプラットフォームは、相互関係の維持と健康情報へのアクセスを容易にした。それが今回の結果の原因だろう、と主任研究者のキース・ハンプトン教授は語っている。
「今まで、この研究分野においては成人が対象になることはほとんどなかった」とハンプトン教授は言う。「代わりにソーシャルメディアについての殆どの研究は小児や大学生を対象にしており、その結果はテクノロジーの使用の為という以上に年齢的なものが大きく影響していた。」
「今日の若者を捉える不安の一断面を捉えて、全世代がソーシャルメディアを原因とするリスクにあるように結論することは、グレートリセッションの長期化、一人っ子家庭の増加、両親の高齢化と過保護化、大学進学率の増加、学資ローンの増加などのようなもっと重大な社会変化を無視することになる。」
そこで研究チームは、もっと上の年齢層を対象にすることにした。世界で最も長く続く家庭調査である「収入動力学のパネル研究」の成人参加者13,000人以上のデータを解析した。用いた2015年と2016年のデータには、コミュニケーション技術の使用と、精神的苦痛についての一連のが含まれていた。
ハンプトンらは、ソーシャルメディアのユーザーは、その後1年間に深刻な精神疾患(大うつ病または深刻な不安症)の罹患が63%低いことを発見したという。ソーシャルメディア状に拡張された家族メンバーを持つことは、家族メンバーの精神衛生が低下しなければ、精神疾患をさらに減少させたという。
出典は『コンピュータ通信雑誌』。 (論文要旨)
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