2019.7.3
, EurekAlert より:
メタボリックシンドローム(代謝症候群)の従業員を対象にした個別化活動的生活習慣プログラム(身体活動量計、スマホアプリ、運動コーチとの対面指導)は、さまざまな職業の男女の疾患重症度を低下させることができるようだ、という独ハノーバー医科大学による300人以上を対象にしたランダム化介入試験の結果が報告された。
研究チームは、独フォルクスワーゲン工場に勤務する単純労働者、オフィス労働者、シフト労働者、フルタイム労働者などさまざまな勤務形態で、かつメタボの314名を対象に介入を実施した。ランダムに2群に分け、1群160名は、定期的な運動に焦点を当てた6ヶ月間の生活習慣プログラムに参加し(介入群)、別の1群はなにも特別な生活習慣のアドバイスを受けないでいつも通りに過ごした(対照群)。
介入群は、フィットネストラッカーブレスレットをつけ、個別化運動メニュー、栄養、ストレス管理術を定期的に運動コーチから対面で、さらにスマホアプリで受けた。目標は週150分の中程度身体活動を6ヶ月実施することであった。
データ解析には、274名のデータが用いられた。介入群は週平均147分の中程度身体活動を6ヶ月以上継続した。その結果、介入群は対照群に比べて、平均メタボスコアが、有意に低下した(介入群は開始前0.93から終了後0.63へ、対照群は介入前0.95から終了後0.90へ)。また腹囲、中性脂肪、血糖、血圧に実質的な改善が見られた。
さらに、介入群には、自己申告による労働能力の上昇もみられたという。
出典は『ランセット公衆衛生』。 (論文要旨)
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