2019.7.1
, EurekAlert より:
摂食に対する脳のブレーキが壊れて起こる過食は、病的な過食と肥満につながる神経学的な変化をもたらすかもしれない。米国ノースカロライナ大学のマウスを用いた動物実験の結果報告。
この結果が実証しているのは、いかに食事が誘導する肥満が重要な神経学的摂食抑制系の機能を変えてしまうかということである。これらの知見は、人の摂食障害と肥満の新奇な治療標的を同定する助けになるかもしれないという。
先行研究において、外側視床下部が、摂食行動をコントロールする重要な役割を握っていることが示唆されている。マーク・ロッシら研究チームは、 単一細胞RNA配列決定技術と2光子カルシウム画像処理を用いて肥満が惹起する外側視床下部内の特別な細胞の変化を明らかにした。
この離散クラスの細胞(グルタミン酸作動性ニューロン)は、満腹感を超えて摂食を抑制する食事のブレーキとして機能する。正常であれば。
けれども、高脂肪の肥満を惹起する食事を食べたマウスにおいては、これらのニューロンは高度にまたユニークに変形して、この自然の摂食抑制システムを破壊し、肥満を促進していた。
出典は『サイエンス』。 (論文要旨)
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