2019.6.27
, EurekAlert より:
中高齢者が、活発な身体活動を維持するか、より活発になることは、死亡リスクの低下と関連するようだ、という英国ケンブリッジ大学等からの研究報告。
これまでの研究では、身体活動と死亡・心血管疾患・特定のがんリスクの低下と関連が報告されてきた。しかしながら、身体活動の経時変化がその後の死亡リスクとどのように関連するかは調査されていなかったという。そこで、身体活動の長期的な変化が、全死因、心血管疾患とがんによる死亡リスクとの関連が認められるか調査したという。
対象者として、1993年から1997年の間に募集された、ヨーロッパのがんと栄養に関するノーフォークの前向き調査(EPIC-Norfolk)研究おける、14,599人(40-79歳)の男女のデータを使用した。
結果は、既存の身体活動、他のリスク因子(食事、体重、病歴、血圧、コレステロールレベル)で調整後、身体活動レベルが高いことと経時的な身体活動の増加は、死亡リスクの低下と関連していたという。1年ごとに 1kJ /kg /日当たりのPAEEの増加(試験開始時に活動的でない状態から5年以上かけて、最低限の身体活動ガイドラインを満たすのと同等レベル)は、あらゆる原因による死亡リスクが24%低下、心血管リスクが29%低下、がんのリスクが11%低下と関連することが認められた。
「身体活動の推奨事項を最低限満たすように人々を変化させるとともに、公衆衛生上の取組みとして、中年期から高齢期にかけての身体活動レベルの維持と減少の防止に焦点を当てるべきである」と著者らは結論づけている。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)
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