2019.6.17
, EurekAlert より:
甘草(リコリス)は欧米でも伝統的なハーブの一つとして摂取されるが、高血圧緊急症による入院の症例がみられた、というカナダ・マギル大学からの報告。
「ハーブには過剰な摂取により有害な副作用を起こすものがある。甘草の根の抽出物は血圧を上昇させ、水分の貯留とカリウムの低下を惹起する可能性がある」と研究者は説明する。
今回の症例は、84歳の男性が、高血圧緊急症によって救急外来に搬送されたものである。甘草根で煎れたホームメイドティーによって惹起された。血圧が急激に上昇し、頭痛、光過敏症、胸痛、疲労、ふくらはぎにおける水分の貯留を示した。
患者は高血圧の病歴があり、「Erk Sous」と呼ばれる当該の甘草茶を2週間前から日に1-2杯飲んでいた。
甘草茶は中東と一部の欧州で一般的であり、Erk Sousはラマダン中のエジプトで特に一般的であるという。
「カナダの多文化社会においては、甘草茶のような高血圧の管理を困難にするものの摂取には十分な注意が必要である」と研究者はコメントしている。
出典は『カナダ医師会雑誌』。 (論文要旨)
|