2019.6.7
, EurekAlert より:
妊婦や幼児期のこどもが加糖飲料を飲むことの健康上のリスクを母親に伝えることは、小児肥満を減らすための新しい戦略となるかもしれないという、米国のコロンビア大学からの研究報告。
米国では、約18%の子供が肥満である。近年の報告によると、2〜5歳の間で急速に肥満が増加することが示されている。
研究では、低所得者に行っている栄養や健康プログラム(WIC)に参加している25名のWIC登録家族に詳細なインタビューを行った。家族は、砂糖含有量と加糖飲料の健康上の危険性についてを含めたキャンペーンや他の介入に対して質問をされた。
その結果、WICに参している1〜2歳の66%、母親の90%が、低所得家庭のため栄養サプリメントプログラムを受けていた。加糖飲料に対して否定的な回答だった家族では、加糖飲料の摂取量や子供に与える割合が少なかった。
また、多くの家族がどの飲料が健康なのか混乱していたことや、家族がジュースやフレーバーミルクに多量の砂糖が入っていることを知り驚いていたことが明らかになった。
彼らは、特に画像や絵を用いて、飲料の糖分含有量や子供の健康に害を及ぼす警告ラベルに反応しやすいことがわかった。対照的に、彼ら自身が情報を判断することができるような事実を伝えず、ただ消費すべきものをアドバイスしただけの場合には、反応があまり得られなかった。
今後の研究として、著者らは、加糖飲料の健康リスクに関する情報の提示方法が、家庭の購買習慣や消費にどのように影響するかを調べるために、より大規模な無作為化試験を検討している。
出典は『小児科学雑誌』。 (論文要旨)
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