2019.4.23
, EurekAlert より: 
シンプルで短い介入が、若者にジャンクフード市場の有害影響に対抗する長続きする効果をもたらすことができそうだ、という米国シカゴ大学からの研究報告。
2016年にテキサスの中学校で8年生を対象に実施された予備的研究で、研究チームは、いくつかのクラスに行き1群の生徒に大手食品企業についての事実に基づく曝露スタイルの記事を読ませた。
記事は、経済的利益を得るために、中毒性のあるジャンクフードに消費者を繋ぎ止めようと試みる販売者としての企業が描かれていた。その物語はまた、脆弱な集団(非常に幼い子供たちや貧しい人々を含む)を対象とした欺瞞的な製品ラベルと宣伝活動について記述されていた。
対照群として別の生徒グループには、健康的な食生活の有益性に関する、既存の健康教育プログラムから取った伝統的な素材が与えられた。
研究チームは、その結果、曝露記事を読んだ子供たちの方が、翌日ジャンクフードスナックを選ぶことが少なく、加糖飲料よりも水を選択したことを発見した。
今回の報告では、参加者は最初に曝露記事を読み、「本当にする」というアクティビティを行った。それは食品市場の負の描写を強化するという意味だった。生徒らはiPadで食品広告の画像を受け取り、広告が真実になるように、その上に落書きした。
今回の研究は前回とは別の8年生を対象にしたものだったが、曝露記事による介入が、その学年の終わりまでの3カ月間持続することがわかったという。その効果は特に男子に強く見られ、彼らは学校のカフェテリアでの健康的でない飲料やスナックの購入が、対照群に比べて、31%減少した。
この比較的シンプルな介入は、公衆衛生の一大変革の先触れであるかもしれないという。
「過去の介入のほとんどが、10代の若者に悪い食事の長期的な健康への悪影響を警告することが彼らの行動を変える動機づけになると想定しているものだったようにみえる」と主任研究者のクリストファー・ブライアンは語っている。「それは明らかに問題の多い仮定である。我々は、だれも10代の若者たちに持続的に食習慣を変えさせることができなかったのは、それが主要な理由ではないかと考えている。」
出典は『ネイチャー人間行動』。 (論文要旨)
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