2019.4.22
, EurekAlert より:
妊娠中の軽度の睡眠時無呼吸が血糖上昇と関連するようだ、という米国コロラド大学アンシュッツ医学キャンパスからの研究報告。
研究チームは、妊娠糖尿病がなく妊娠後期にBMIが30-40kg/m2の18名の妊婦を対象として検討を行った。
睡眠パターンや血糖は、自己申告だけでなく機器を用いて直接測定した。参加者は、連続した3日間、無呼吸低呼吸指数を測定するWatchPAT装置を装着した。同時に、血糖モニターも装着し、与えられた食事を食べ食後5分ごとの血糖値が測定された。 2週間後に、PEAPODと呼ばれる侵襲のない検査で、空気置換を介して、子どもの体組成を調査した。
18人中12人が睡眠時無呼吸と診断された。「診断された女性はとても驚いていた」と主任研究者のサラ・ファラビ博士は述べている。「閉塞性睡眠時無呼吸は、妊娠中に悪化し、妊娠糖尿病や巨大児のような周産期の好ましくない結果と関連がある。」
母親の睡眠時無呼吸の重症度が高いほど、昼夜を問わず高血糖が高まることがわかったという。
「妊娠中の軽度の睡眠時無呼吸は、妊娠糖尿病を発症していない場合でも、高血糖と関連があった。肥満女性の妊娠中の睡眠時無呼吸を改善することは、母親の血糖値や耐糖能を改善し、同様に胎児の過剰な成長や小児肥満の改善に繋がる可能性がある」とファラビ博士は述べている。
研究チームは、睡眠と食事パターンを組み合わせた改善が母親と子どもの健康を改善するだろう、と結論づけた。
出典は『臨床内分泌学・代謝雑誌』。 (論文要旨)
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