2019.4.17
, EurekAlert より:
たんぱく質の供給源に関して食事のバランスが取れていた男性に比べて、植物性たんぱく質より動物性たんぱく質を好んだ男性は、死亡リスクが高いようだ、という東フィンランド大学等からの報告。
研究では、クオピオ虚血性心疾患リスクファクター研究において、食事性たんぱく質とたんぱく質源と死亡リスクとの関連を調査した。対象者はフィンランド男性2,641名(1984-1989年のベースライン時、42歳から60歳)である。ベースライン時、4日間の食事記録法を用いてたんぱく質摂取を推定し、全国死因登録から疾病死亡に関するデータを収集した。
結果は、たんぱく質の供給源が主に動物由来である者は、動物性と植物性のたんぱく質のバランス比率が最も良い者より、フォローアップ中、死亡リスクが23%高かったという。特に、肉の摂取量が多い者は、悪影響との関連が認められた。肉の摂取量が1日当たり200g以上と多かった者は、肉の摂取量が1日当たり100g以下だった男性と比し、死亡リスクが23%高かったという。
研究では、さらに、試験開始時、2型糖尿病、心血管疾患、がんと診断された男性において、たんぱく質の総摂取量が高い者は、死亡リスクの増大と関連したこともわかったという。これら疾患のない者では、同様の関連は認められなかった。
「今回の調査結果は、特に慢性的な病状を有する者において、たんぱく質摂取の健康への影響を調査する必要性を強調する」と締めくくられている。
出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)
|