2019.4.16
, EurekAlert より:
市販のボディビル用サプリメントの服用によって、長期間に渡る治療困難な肝臓障害や体重減少、黄疸、全身のかゆみに悩まされるケースが見られているという。米国・南カリフォルニア大学の研究。
この研究は、米国予防衛生研究所(NIH)の「薬物性肝障害ネットワーク」に登録された人のうち、市販のボディビルサプリメントが要因の44人を対象としている。対象者は全員が黄疸(眼や皮膚の黄変)を発症していたほか、ほとんどは全身のかゆみが起こり、入院に至った例が71%にものぼった。死亡した人や肝移植が必要とされた人はいなかった。
調査の結果、彼らの摂取したサプリメントには概して、製品ラベルに書かれていない違法な筋肉増強剤が添加されていることがわかった。「筋肉増強剤は、医師の厳格な管理下でのみ使用されるべきです」と、筆頭著者のシュトルツ博士。
「患者さんは、何らかのサプリメントを利用している場合には医療提供者に対してそれを伝える必要があります。そして、とくにボディビル・サプリメントには特に慎重でなければなりません。それらは違法な、または米国麻薬取締局の規制対象である筋肉増強剤を含んでいる可能性があるからです」
出典は『栄養薬理治療』。 (論文要旨)
|