2019.3.28
, EurekAlert より:
肥満のうつ病患者は、行動療法と問題解決型治療に必要に応じて抗うつ剤を用いた統合治療を行うことで、通常の医師の治療のみの場合と比べ、体重減少やうつの症状が改善した、という米国イリノイ大学からの研究報告。
うつ病と肥満に対するそれぞれの指導は行われているが、同時に介入した場合の検討が行われていない。うつ病を患っている45%が肥満であり、肥満者はうつ病の高いリスクがある。
そこで研究者らは、うつ病と肥満の両方を改善することを目的とした、RAINBOW無作為化比較試験を実施した。この介入研究では、健康的な食事と身体活動を促し、問題解決能力に焦点を合わせた心理療法を行った。
研究では、肥満のうつ病患者409人を対象に、12カ月の無作為化比較試験を行った。対照群は、通常通り医師の治療を受け、介入群は、行動療法や問題解決療法を統合した治療と必要に応じて抗うつ薬が処方された。介入群では、最初の6ヶ月の間に、個人カウンセリングを9回受け、健康な生活習慣のビデオを11本見た。後半の6カ月は、毎月、医療者から電話を受けた。
その結果、介入群では、対照群と比べ、有意に体重が減り、うつ症状が改善した。しかしこの効果は、控えめなものであったという。
出典は『米国医学会誌(JAMA)』。 (論文要旨)
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