2019.3.25
, EurekAlert より:
低カロリーの断食を模倣するダイエットは、炎症性腸疾患の治療に有望であるかもしれない、という米国南カリフォルニア大学からのマウスを用いた動物実験の結果報告。
研究チームは、マウスを用いて「断食模倣」ダイエットの効果を検証した。このダイエットは、初日に50%のカロリー制限、2-4日目は90%のカロリー制限をするというもの。対照群は、水だけで48時間絶食させた。
その結果、4か日の断食模倣ダイエットを連続2回と、それに続く通常の食事で、炎症性腸疾患の症状を軽減するのに十分な効果があることがわかったという。
48時間水飲みの対照群では改善がみられず、断食中の少量の栄養素の供給が炎症の改善に必要であることが示唆された。これはマウスにとってだけでなく、腸内細菌叢への供給が重要であるようだ。
断食サイクルを複数繰り返す間に、結腸と小腸の幹細胞が有意に活性化され、その後通常の食事の導入によって、細胞と組織が再建されるようだ。
「過去100年のカロリー制限研究において、食事の再導入の重要性には今まで誰も気づいていなかった」と主任研究者のヴァルター・ロンゴ教授はコメントしている。
出典は『細胞レポート』。 (論文要旨)
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