2019.3.11
, EurekAlert より:
栄養補助食品を毎日摂取しても、うつ病発症を防げないようだ、というアムステルダム自由大学等から報告。一方、食事や食行動の改善に役立つ定期的なライフスタイル指導は、より効果的な方法である可能性があるようだ。
研究では、1年間、対象者の半数は、毎日、マルチサプリメント(オメガ3系脂肪酸1412 mg、セレニウム30μg、葉酸400μg、ビタミンD 320μg、カルシウム100 mg)、残りの半数は、プラセボを摂取した。また、対象者の半数は、21回の個別療法セッション、集団療法セッションを受け、残りの半数は、治療なしであった。ライフスタイル指導は、習慣的な食行動や食パターン変容に役立つようデザインされた心理・行動療法であり、気分の落ち込みに対処、間食を減らす、健康的な地中海式食事の増加する学習内容となっている。対象者の詳細は、@治療なし+プラセボ(n = 257)、A治療あり+プラセボ(n = 256)、B治療なし+サプリメント(n = 256)、C治療あり+サプリメント(n = 256)である。アウトカムは、3カ月、6カ月、12カ月時に国際神経精神病学面接により調査し、1年間の累積MDD発症とした。
結果は、どの治療法もMDD発症に影響を及ぼさなかったという。対象者1025名中、779 (76%)が治療を完了した。12カ月のフォローアップ中、105名(10%)がMDDを発症した(@治療なし+プラセボ25人(9.7%)、A治療あり+プラセボで26人(10.2%)、B治療なし+サプリメントの32(12.5%)、C治療あり+サプリメントで22人(8.6%))。
「食関連の行動や食事を変えることは、うつ病の予防に役立つ可能性が示されていたが、さらなる調査が必要である」とエドワトキンス教授は述べている。
出典は『米国医学会誌(JAMA)』。 (論文要旨)
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