2019.2.28
, EurekAlert より:
高齢者の集中的な血圧管理は、軽度認知障害(MCI)の発症を有意に低下させるようだ、という米国ウェイクフォレスト医科大学からの研究報告。
研究チームは、9,361名の高血圧患者を対象に、ランダム化臨床試験を実施した。収縮期血圧を介入群は集中的なケアによって120mmHg以下に、対照群は通常ケアによって140mmHgにすることを目標に治療を実施した。
平均5.11年の追跡期間中、1000人年あたり集中管理群と対照群で各々7.2人と8.6人が認知症と診断された。この差は統計的に有意ではなかった。けれども、集中管理群は、対照群に比べて、MCIの発症が、1000人年あたり14.6人対18.3人と、有意に低下した。またMCIとおそらく認知症(Probable dementia)を足した発症率は、1000人年あたり20.2人対24.1人で、こちらも有意に低下したという。
「集中管理群では認知症が15%低下したが、統計的に有意ではなかったことには失望させられた」と主任研究者のジェフ・ウィリアムソン教授は述べている。
出典は『米国医学会誌(JAMA)』。 (論文要旨)
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