2019.2.25
, EurekAlert より:
24年に渡って対象者を追跡した長期疫学研究において、全粒穀物と食物繊維の摂取と肝細胞がんのリスクには関連が見られることが明らかになった。米国ブリガム婦人病院などからの研究報告。
研究チームは、米国の2つの大規模コホートである看護師健康研究と医療専門職追跡研究の参加者125,455人(女性77,241名、男性48,214名、平均年齢63.4歳)のデータを解析した。
全粒穀物、食物繊維の摂取について食物摂取頻度調査を4年ごとに実施した。コックス比例ハザードモデルを用いて、食事と肝細胞がんのリスクが解析された。
平均24.2年の追跡調査期間中に141名が肝細胞がんと診断された。全粒穀物の摂取の増加は、肝細胞がんのリスクの低下と有意な関連がみられた(ハザード比0.63)。
同様に、ブラン(ふすま)の摂取量の増加は、肝細胞がんのリスクの低下と関連がみられたが、これは統計的に有意ではなかった(ハザード比0.70)。胚芽にはそのような関連はみられなかった。
穀類の食物繊維の摂取増加は、肝細胞がんのリスク低下と関連がみられたが、統計的に有意ではなかった(ハザード比0.68)。果物と野菜の食物繊維については、そのような関連は見られなかったという。
全粒穀物の摂取増加は、そして恐らく穀物性食物繊維とブランの摂取増加についても、米国成人集団において肝細胞がんのリスク低下と関連している可能性がある、と研究チームは結論付けいている。
出典は『JAMA腫瘍学』。 (論文要旨)
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