2019.2.21
, EurekAlert より:
個人の遺伝子、腸内細菌、生活習慣に合せた個別化食事は、ただ食事の栄養価だけを考える方法に比べ、より血糖値コントロールに効果的であるようだ、という米国メイヨークリニックからの研究報告。
似たような食事に対しても、腸内細菌叢の組成のために、個人によって反応が異なることを証明したという。
研究チームは、ほとんどが中西部在住の327名(平均年齢45歳、78%が女性)の健康な人々を対象に検討を行った。参加者は、遺伝子解析によって腸内細菌叢の組成を調べるために糞便サンプルを提出した。さらに、ベーグルとクリームチーズの標準的な朝食を食べ、1日の残りの食事は個人が好きなものを選択して食べた。何を食べたか、身体活動、休息は日記に記録した。さらに血糖値モニターを装着して、食事に対する血糖応答を追跡した。
年齢、生活習慣、そして腸内細菌叢の違いを考慮した彼らのモデルによって、食事に対する血糖応答をかなり正確に予測(R=0.62)できることが明らかになった。炭水化物の摂取量あるいはカロリー摂取に基づく予測モデルではそれほど正確ではなかった(各々R=0.40とR=0.34)という。
「今回の血糖値の予測モデルは良好だった。我々の個別化モデルを用いれば、人々は、あるカテゴリの食品をすべて諦める必要はなくなる」と共同研究者のブルナ・キャシーアプは語っている。「これを使えば、彼らの腸内細菌にフィットするようにあるカテゴリの食品でも選べるようになるのである。」
出典は『JAMAネットワークオープン』。 (論文要旨)
|