2019.2.12
, EurekAlert より: 
果物や野菜の摂取量を増やすと、精神的幸福感がアップするようだ。また、摂取頻度を増やすことでも同様の効果が得られるという。英国リーズ大学の研究。
この研究は、英国世帯縦断調査(UKHLS)のデータを解析したもの。UKHLSは、毎年同じ世帯群を継続して調査する縦断パネル調査で、生活状況や教育、健康、経済状況など非常に幅広い項目を調べている。
今回のデータ解析にあたっては、年齢、教育、収入、配偶者の有無、雇用状態、生活習慣や健康状態など、精神の健康度に影響を与える可能性のある要因や、パンや乳製品など他の食品の摂取状況についても考慮して補正を行った。
その結果、果物や野菜の消費量と自己申告による精神的幸福感との間には比例関係があったという。
具体的な効果としては、毎日1皿の果物や野菜を追加して食べると、毎月10分×8日追加で歩くのと同等である可能性を示しているとのことだ。
リーズ大学のオーシャン博士らは、次のように話している。 「因果関係を立証するためにはさらなる研究が必要ですが、結果は明らかです。より多くの果物と野菜を食べる人々は、より少ない人々より精神的幸福感と生活の満足度のレベルが高いのです」
「果物と野菜の心理的恩恵についてのエビデンスが蓄積されてきているようです。にもかかわらず、英国の大多数の人々の果物・野菜摂取量は推奨量に届かないことを、データが示しています」
「より良い食習慣を奨励することは、長期的には身体的健康に有益であるだけでなく、短期的には精神的幸福も改善する可能性があります」
出典は『社会科学と医学』。 (論文要旨)
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