2019.1.29
, EurekAlert より:
揚げ物の摂取は、閉経後の米国女性の死亡や心疾患による死亡リスクを上げるようだ、という米国アイオワ大学等からの研究報告。
北米の成人では、3人に1人が毎日ファストフードを食べている。揚げ物の摂取は、2型糖尿病や心疾患のリスクを高めることが報告されているが、死亡リスクに関してのエビデンスは少ない。
そこで、本研究では、揚げ物の摂取と全死亡、心疾患による死亡、がんによる死亡について検討した。
1993年から1998年にWHI(女性健康イニシアチブ)研究に参加した50-79歳の閉経女性10万6,996人を対象に、2017年まで追跡調査を行った。追跡期間中に、3万1,588人が死亡し、そのうち9,320人は心疾患による死亡し、8,358人はがんによる死亡だった。
揚げ物は、フライドフィッシュやその他の揚げ物、フレンチフライやトルティーヤやタコス等とした。
結果として、揚げ物を食べない人に比べ、揚げ物を1日1サービング以上摂取する女性は、8%高い死亡リスクと関連した。
フライドチキンでは、1日1サービング以上の摂取で死亡リスクは13%高く、心疾患死亡リスクは13%高かった。同様に、魚介類の揚げ物では、1日1サービング以上の摂取で、死亡リスクが7%高く、心疾患死亡は13%高かった。
けれども、揚げ物の摂取とがんによる死亡とは関連がみられなかった。
本研究結果は、米国の女性での結果であり、拡大して適用できるわけではないことを、著者は強調している。けれども、大規模で多様性のある対象者で研究を行っており、循環器疾患を予防することができる生活習慣を明らかにするものだ、と著者らはまとめている。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)
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