2019.1.23
, EurekAlert より:
出産後1年間の母親の知覚されたストレスは、子どもの過体重のリスクに関連するようだ、という独ヘルムホルツ環境研究センターからの研究報告。
ドイツでは、2歳から6歳の子どものおおよそ10%近くが、過体重である。
研究では、ドイツの前向き出生コホート研究の498人の母親と子どものペアを対象とした。妊娠中から出生後2年間の母親の知覚されたストレスの程度と、子の体格指数との関連を検討した。
その結果、出生後1年間の母親の知覚されたストレスが、子どもの5歳時の体格指数(body mass index, Zスコア)の上昇と関連付けられた。性別でみると、女児では正の関連を認めたが、男児では母親のストレスとの関連は見られなかった。
母親のストレスには様々な要因がある一方で、ストレスの原因よりもむしろ、母親の知覚されたストレスレベルが、女児のBMIのZスコアの上昇と強く関連した。
母親の知覚されたストレスには、交通量や騒音、生活環境が悪い、世帯収入が少ないことがあった。これらの生活環境によっておこる母親のストレスが、子どもの過体重につながっている可能性がある。
「子どもの発達に関して、妊娠から生後1年間は、特に外的影響に敏感であり、これが病気や肥満に繋がる可能性がある。そして、母親のストレスのような心理的影響が含まれるかもしれない。」と著者らは述べている。
出典は『BMC公衆衛生』。 (論文要旨)
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