2019.1.10
, EurekAlert より:
何が人にリスクを取らせるのだろうか? スタントマンでもF1ドライバーでもない、普通のあなたや私の場合には? 研究者らは、日々の生活の中での予期しない良い事(雨が続いた後の日差し、地元チームの優勝)が、都市のムードを変え、市民にギャンブルなどのよりリスキーな行為をしがちになることと関連することを発見した。カナダ・マギル大学などによる報告。
都市のムードは日々変動するようにみえる。現在はソーシャルメディアのおかげで都市のムードは測定が可能であるという。
マギル大学などの研究チームは、自動化技術を駆使して、6つの地域(ニューヨーク、ボストン、シカゴ、ダラス-フォートワース、サンフランシスコベイエリア、ロサンジェルス)のジオタグのついた2012年から2013年にかけての520万のツイートの感情を評価した。そして、特定の日の各都市のムードを推定した。
「我々は、ツイッターのユーザーが彼らのコミュニティのカナリアのように振舞うことを発見した」と共同研究者でペンシルバニア大学のジョアンヌ・アイヒシュタットは語っている。
「彼らのツイッター上でのつぶやきは、街角や地域コミュニティでシェアされているムードを代表している。そこで、人工知能を使うことで、我々はコミュニティ全体のムードについての情報を抽出することができた。」
研究チームは、ソーシャルメディアデータに表現された言語を解きほぐして、ツイートの、ひいては都市の、ムードが日々のバイアスの上で変化するかをみた。それから、予期せぬポジティブな結果(予期しない試合の勝利や長雨の後のサンシャイン)を探すことで、彼らに都市が良いムードに包まれているかどうかを予測することができるかどうかを検討した。
次に、これらのポジティブな都市のムードが、リスクテイキングの増加にリンクしているかどうかを検証したところ、1人当たりの宝くじのかけ率は、これらポジティブなムードによって増加することがわかったという。
「ソーシャルメディアのデータを使うことで、我々は集合的な事象のインパクトが対象者のウェルビーイング与える影響を大都市レベルで検証することができた」と筆頭研究者のロス・オットーは語っている。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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