2018.12.26
, EurekAlert より:
マグネシウムがビタミンD状態を最適化し、不足の者のレベルを上げ、過剰の者のレベルを下げる働きがあるようだ、というヴァンダービルト大学イングラムがんセンターからのランダム化臨床試験の報告。
研究チームは、40-85歳の180名の大腸がんリスクのある者(リスク因子をもつか前がん性ポリープの除去手術を受けた者)を対象に試験を実施した。ランダムに分けた2群に、マグネシウムまたはプラセボ(偽薬)を摂取させた。用量は、食事摂取量調査を基に決定した。
マグネシウム摂取の結果、25-ヒドロキシビタミンD3、25-ヒドロキシビタミンD2、24,25-ジヒドロキシビタミンD3の血漿濃度が、ベースラインの23-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)の状態に依存して有意に変化した。
ベースラインの25(OH)Dが30ng/mLの者は、マグネシウムの補給によって上昇し、30-50ng/mLだった者は、低下した。マグネシウム摂取は、25(OH)Dが50ng/mLの者の24,25(OH)2D3濃度の有意に影響したが、30ng/mLの者には影響しなかった。
最適なマグネシウム状態が、最適な25(H)D状態に重要と思われる、と研究チームは結論付けた。
「ビタミンD欠乏は米国ではかなり多くの人々に認識されているが、マグネシウム欠乏に対する認知度は低い。けれども80%近い米国人がマグネシウムの1日摂取量を満たしていないと推定されている」と主任研究者のマーサ・シュラブソール研究教授は語っている。
出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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